銘柄: 21,240時価総額: 409.04兆円 3.5%24時間出来高: 13.72兆円BTC ドミナンス: 58.3%ETH: 11.4%恐怖・貪欲: 69 貪欲

暗号資産を相続したら|評価は課税時期の取引価格、問題は「見つからないこと」

相続の話は先送りされがちですが、暗号資産にはひとつ他の資産と違う点があります。持ち主以外が存在に気づけない可能性があることです。

先に制度を、そのあとに実務でいちばん詰まる部分を書きます。

以下は2026年8月時点の公表資料にもとづく一般的な整理で、税務相談ではありません。相続は金額と家族構成で扱いが変わります。必ず税理士にご確認ください。

相続税はかかる

まずここです。売却益に対する所得税の扱いがこれから変わるという話とは別に、暗号資産は相続財産です。基礎控除を超えれば相続税の対象になります。

贈与も同じで、贈与税の対象です。「まだ売っていないから関係ない」ということにはなりません。

いくらで評価するのか

国税庁が示している考え方は、市場があるかどうかで分かれます。

  • 活発な市場が存在する暗号資産|納税義務者が取引している暗号資産交換業者が公表する、課税時期における取引価格で評価します。課税時期とは、相続なら相続開始の日、贈与なら贈与を受けた日です。
  • 活発な市場が存在しない暗号資産|内容や性質、取引の実態などを踏まえて個別に評価することになります。

ここで押さえるべきなのは、「活発な市場」の判定が、取引所や販売所で十分な数量と頻度の取引があり、継続的に価格情報が提供されているかどうかで見られるという点です。

つまり時価総額の数字が出ているというだけでは足りません。板が薄い銘柄ほど、評価そのものが揉めやすくなります。

実務でいちばん困るのはここ

評価額の計算より先に、遺族はそもそも何がどこにあるのかで止まります。

国内の登録業者に置いてある分は、まだ道があります。相続人であることを示す書類を揃えれば、残高の照会と手続きに応じてもらえます。

問題は自分で管理していた分です。シードフレーズが残っていなければ、誰にも復元できません。取引所の担当者にも、税理士にも、裁判所にもできません。

そして相続税の申告では、復元できないから存在しないことにする、という処理はできません。存在は把握されているのに動かせない、という最悪の形があり得ます。

いま持っている側がやっておくこと

本人が生きているうちにしかできない作業です。

  • どこに何があるかの一覧を作る|業者名と、自己管理しているウォレットの種類まで。残高や鍵そのものは書かないでください。一覧の目的は「探す場所を教えること」です。
  • その一覧の在り処を家族に伝える|中身ではなく在り処です。
  • シードフレーズの保管方法を決めておく保管の考え方で書いたとおり、ここは相続とセキュリティのバランスがいちばん難しい部分です。
  • 取得価額の記録を残す|相続人が将来売却するときに必要になります。

相続する側がやること

  • 被相続人のメールと郵便物から、取引所からの通知を探す
  • 各業者に相続手続きの窓口があるので、相続開始日時点の残高証明を請求する
  • 相続開始日の取引価格を、その業者の公表値で押さえる
  • 売却してから申告するのではなく、まず評価を固める|価格が動くため、順序を逆にすると計算が合いません

よくある質問

相続開始日が取引所の休日でした。

暗号資産の市場は基本的に止まりませんが、業者の公表方法によって扱いが異なります。どの価格を使うかは税理士に確認してください。

海外の取引所に置いてありました。

財産であることに変わりはなく、申告の対象です。残高の証明方法が国内業者より難しくなるため、早めに専門家へ相談してください。

相続した暗号資産を売ったときの取得価額は。

被相続人の取得価額を引き継ぐ考え方があり、相続税評価額とは別の数字になります。ここは間違いが多い部分なので、必ず個別に確認してください。

一次情報はどこですか。

国税庁の「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)」および相続税・贈与税関係の公表資料です。

この記事は情報提供のみを目的とした一般的な解説で、税務・法務の助言ではありません。相続税・贈与税の扱いは個別事情で大きく変わります。記載内容は2026年8月時点の公表資料にもとづきます。必ず税理士および国税庁の公表資料でご確認ください。免責事項

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