暗号資産の20%分離課税はいつから使えるのか|法律は成立、適用日はまだ決まっていない
20%の申告分離課税は2026年3月31日公布の改正所得税法ですでに成立しています。適用開始は金融商品取引法等の改正法の施行日に連動し、その施行日は未定です…
2026年に入ってから、国内の取引所で「居住地国」を申告する画面が出るようになりました。何のための手続きなのか、自分の取引情報が海外に送られるのか、という疑問が出ています。
先に答えを書きます。届出書を出すのは全員ですが、税務当局間で交換されるのは「非居住者」の情報です。日本に住んでいて日本に納税している人の取引情報が、この制度で海外に流れるわけではありません。
ただし「だから自分には関係ない」という結論にはなりません。理由は後半に書きます。
以下は2026年8月時点の国税庁の公表資料にもとづく整理です。
OECDがまとめた暗号資産等報告枠組み(CARF:Crypto-Asset Reporting Framework)という国際基準です。日本を含む各国が実施を約束しています。
仕組みは単純です。各国の税務当局が自国の交換業者から非居住者の取引情報の報告を受け、租税条約等の情報交換規定にもとづいて、その人の居住地国の税務当局に渡します。
銀行口座について先行して動いていたCRSの、暗号資産版だと考えると分かりやすいはずです。
令和6年度税制改正で導入されました。日付は3つ押さえれば足ります。
対象になる資産は暗号資産だけではありません。報道されている範囲ではセキュリティトークンやNFTも含まれます。
届出書の提出義務と、情報交換の対象は、範囲が違います。
業者は誰が非居住者なのかを判定しなければならないので、判定のために全員から居住地国を集めます。その結果として非居住者だと分かった人の情報が、報告と交換の対象になります。
つまり日本居住者にとって届出書は「あなたは対象外です」と確定させるための書類です。出さないと判定ができません。
2つあります。
ひとつは逆方向です。日本に住んでいる人が海外の業者を使っている場合、その国がCARFを実施していれば、あなたの情報は日本の国税庁に渡ります。国内業者の情報だけを見て申告の要否を判断する前提は、もう成り立ちません。
もうひとつは出さなかった場合です。届出書は業者が顧客管理として求めるもので、未提出のまま放置すると取引や出金の制限につながる可能性があります。具体的な運用は業者ごとに異なるため、案内が来たら自分の口座の告知を読んでください。
この制度で交換されるのは非居住者の情報です。日本居住者として届け出ていれば、CARFにもとづいて海外へ送られる対象にはなりません。
業者側の顧客管理上の手続きであるため、未提出だと取引や出金に制限がかかる場合があります。運用は業者ごとに異なるので、各社の案内を確認してください。
その国の実施状況と業者の対応によります。日本側で必要な手続きは、これまでどおり自分の申告です。
国税庁の「CARFコーナー」にリーフレット、FAQ、関係法令がまとまっています。
この記事は情報提供のみを目的とした一般的な解説で、税務・法務の助言ではありません。記載内容は2026年8月時点の国税庁の公表資料および報道にもとづきます。対象資産の範囲や罰則の詳細については一次資料での確認をおすすめします。免責事項
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