銘柄: 18,090時価総額: 353.69兆円 1.6%24時間出来高: 9.39兆円BTC ドミナンス: 56.2%ETH: 10.0%恐怖・貪欲: 27 恐怖

半減期と価格の関係|サンプル3件で何が言えるのか

半減期は約4年ごとに、ビットコインの新規発行量が半分になる仕組みです。2009年の50BTCから始まり、2012年、2016年、2020年、そして2024年4月の4回目で3.125BTCになりました。次回は2028年ごろと予測されています(半減期カウントダウン)。

「半減期の後は上がる」という説明は広く流通しています。この記事は、その主張がどこまで支えられているのかを分けて考えます。

確実に言えること

  • 新規供給の増加ペースが機械的に落ちる|これはコードで決まっており、議論の余地がありません。2,100万枚の上限に向かって発行が収束します。
  • マイナーの収益が半分になる|1ブロックあたりの報酬が半減するため、採算の悪いマイナーが撤退します。ハッシュレートが落ち、約2週間ごとの難易度調整で採掘の難しさが下がります。
  • 日付が事前にわかる|ブロック高で決まるため、おおよその時期は誰でも計算できます。

言えないこと、あるいは慎重に扱うべきこと

標本が3件しかありません。2012年、2016年、2020年の半減期の後にはいずれも大きな上昇局面がありました。2024年4月の分は評価の途上です。3件で「法則」を主張するのは、統計としては無理があります。

同時期に別の要因がありました。2020年の半減期の前後は、世界的な金融緩和と、その後の機関投資家の参入という大きな変化があった時期です。2016年から2017年には初期のトークン発行ブームがありました。価格が上がった理由を半減期だけに帰属させることはできません。

既知のイベントは織り込まれます。市場参加者全員が日付を知っているイベントが、そのタイミングで価格を動かすと考えるのは、市場の基本的な性質と整合しません。実際、過去の半減期当日に大きな変動が起きたわけではありません。

供給の減少幅は回を追って小さくなります。1回目は年間の新規供給を大きく減らしましたが、すでに流通している枚数に対する比率で見ると、半減期1回の影響は小さくなり続けます。4回目以降、新規供給は既存流通量に対して1%未満の水準です。「供給ショック」という表現が持つ意味は、回を追って薄れていきます。

マイナー側で実際に起きること

半減期の影響がもっとも直接的に現れるのはマイニング事業です。

  • 報酬が半減した直後、電力コストの高い事業者から採算が崩れます
  • 撤退によりハッシュレートが下がり、次の難易度調整で採掘難易度が下がります
  • 残った事業者の1台あたり収益は改善し、均衡が戻ります

この調整機構があるため、半減期でネットワークが停止することはありません。ただし、手数料収入の比率が長期的に上がっていく設計になっている点は、ネットワークの持続性をめぐる論点として残ります。

日本国内では電気料金が高く、個人の採掘はほぼ成立しません。半減期はさらにその条件を厳しくします。

データで確認する

「半減期の年は上がる」を検証したいなら、年別のリターンを見るのが出発点です。年別リターンのページには、ビットコインとイーサリアムの各年の騰落率と、下落の深さを同じ表で並べています。

そこで確認できるのは、上昇の年と下落の年が交互に来るような規則性ではなく、大きな上昇の翌年に大きな下落が来た例が複数あるという事実です。半減期の年だけを切り出して見ると、それが例外的だったのか通常だったのかを判断できません。

もう一つ、ドローダウンの列を見てください。80%下落した資産が元に戻るには5倍の上昇が必要です。「半減期の後に上がる」を前提に短期のレバレッジを取ると、方向が最終的に合っていても途中で清算される可能性があります。

よくある質問

次の半減期はいつですか。

ブロック高で決まるため日付は確定していませんが、2028年ごろと予測されています。半減期カウントダウンで現在のブロック高から推定した時期を表示しています。

半減期の前に買うべきですか。

当サイトは売買のタイミングを助言しません。この記事で述べたとおり、日付が既知のイベントについて「前に買えば有利」と考える根拠は薄いです。

他の暗号資産にも半減期はありますか。

ライトコインなど、同様の発行減少の仕組みを持つものがあります。ただしビットコイン以外では、そもそも流動性や採掘の規模が小さく、半減期の影響を価格から切り分けるのはさらに難しくなります。イーサリアムには半減期がなく、発行と焼却の差で供給が増減します。

ストック・フロー比率(S2F)はどうですか。

供給の希少性から価格を予測するモデルとして知られていますが、モデルの前提と実際の価格が大きく乖離した局面があり、予測手法としての評価は定まっていません。当サイトでは価格予測モデルを推奨していません。

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