暗号資産の「20万円ルール」で誤解されていること|住民税は別
利益が20万円以下なら申告不要、という理解は半分だけ正しい。所得税の確定申告が不要になる場合でも住民税の申告は必要です。2026年7月時点の制度で、どこまで…
結論から書きます。20%の申告分離課税は、すでに成立した法律です。ただしいつから適用されるかは、2026年8月の時点でまだ決まっていません。2026年分として申告する利益は、これまでどおり雑所得(総合課税)です。
「2028年から20%」という説明が広く流通していますが、この2028という数字は法律に書かれているものではありません。どこから来た数字なのかを分けて説明します。
以下は2026年8月時点の公表資料にもとづく一般的な整理で、税務相談ではありません。個別の判断は税務署または税理士にご確認ください。
所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)が2026年3月31日に公布されました。暗号資産に関する部分の中身は次のとおりです。
いまの雑所得・総合課税は、所得税5〜45%の累進に住民税10%が乗るため、高い区分では合計約55%になります。損失は翌年に繰り越せません。差はかなり大きいということです。
ここが本題です。改正法に書かれている適用時期は、日付ではなく条件です。
金融商品取引法等の改正法が施行された日の属する年の、翌年1月1日以後に行う譲渡等から適用されます。
その金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律は、2026年7月15日に成立しています(2026年4月10日提出)。暗号資産を金融商品取引法の枠組みに位置づける内容を含みます。
ただし成立と施行は別です。施行日は政令で定められ、2026年8月の時点では公表されていません。
逆算です。施行までには内閣府令の整備や、業者側の登録・体制整備の期間が要ります。そこから施行が2027年中になると見た人が多く、その翌年である2028年1月1日という数字が広まりました。
これは合理的な推測ですが、推測です。施行日が前後すれば、適用開始年も丸ごと1年ずれます。
「2028年から」と断言している記事を見たら、それは条文ではなく著者の見通しだと思って読んでください。
制度が動く前提で、効くのは次の3つです。
なりません。適用は金融商品取引法等の改正法の施行日の属する年の翌年1月1日以後の譲渡等からで、その施行日はまだ決まっていません。2026年分は雑所得として申告します。
税率だけで判断するのは危険です。開始年は施行日次第で動きますし、その間の価格変動のほうが税率差より大きくなることもあります。当サイトは売買を推奨しません。
同じ適用開始日からです。それ以前の損失を持ち越せるかどうかは経過措置の定め方によるため、確定情報を待ってください。
金融庁の公表資料と官報です。税務の取扱いは国税庁の公表資料で確認してください。
この記事は情報提供のみを目的とした一般的な解説で、税務・法務・投資の助言ではありません。記載内容は2026年8月時点の公表資料にもとづきます。制度は施行日と政令の整備により具体化されるため、必ず国税庁および金融庁の最新の公表資料をご確認ください。免責事項
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