取引と注文
アービトラージ(裁定取引)
取引所間の価格差を利用して利益を狙う取引。理屈は単純だが、送金時間と手数料が現実的な壁になる。
アービトラージは、同じ資産が別の市場で違う価格になっている状況を利用し、安い側で買って高い側で売る取引です。価格差を埋める行為なので、市場の価格を揃える機能も果たしています。
日本に関係する典型例が「Japan premium」です。国内取引所の価格が海外より高くなる現象で、過去には無視できない差が出た局面がありました。差があること自体は事実ですが、それを取りにいくには、①両方の取引所に資金を置く、②送金の待ち時間(その間に価格が動く)、③送金手数料と取引手数料、④出金限度と本人確認、という条件をすべて越える必要があります。
結果として、個人が手作業で実行できる規模の価格差はほぼ残っていません。表示上の価格差が見えていても、実行コストを引くと消えることが大半です。加えて日本では、取引ごとに損益が発生するため、税務上の記録も回数分だけ増えます。