ウォレットとセキュリティ
カスタディアルと非カスタディアル
鍵を事業者が持つか自分が持つかの違い。取引所口座は前者で、便利さと引き換えに事業者リスクを負う。
カスタディアル(custodial)は事業者が秘密鍵を管理する形式、非カスタディアル(non-custodial)は利用者自身が管理する形式です。国内取引所の口座はカスタディアルで、画面上の残高は「その事業者に対する請求権」に近い性質を持ちます。
カスタディアルの利点は、パスワードを忘れても本人確認で復旧できること、操作が簡単なこと、日本円の入出金ができることです。欠点は事業者リスクです。海外ではFTXの破綻のように、利用者資産が戻らない事例がありました。国内では資金決済法により顧客資産の分別管理と信託などが義務づけられており、無登録の海外業者とは制度上の保護がまったく違います。国内取引所の比較で登録番号を確認できます。
非カスタディアルの利点は、事業者が倒れても資産が自分の手元にあること。欠点は、鍵を失っても誰も助けられないことです。「Not your keys, not your coins(鍵が自分のものでなければコインも自分のものではない)」という定型句はこの対比を指しています。どちらが正しいという話ではなく、負うリスクの種類が違います。