取引所が破綻したら預けた暗号資産はどうなるのか|分別管理と3つの実例
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暗号資産の詐欺は技術的に高度なものではなく、操作させるタイプがほとんどです。だから技術で防ぐのではなく、手順と基準で防ぎます。
以下は日本の利用者が遭遇しやすい形をまとめたものです。手口の詳細は変わりますが、構造は共通しています。
SNSやマッチングアプリで知り合った相手から投資を勧められ、指定されたサイトやアプリに送金する形です。「ロマンス詐欺」と組み合わされることが多く、数か月かけて信頼関係を作ってから金銭の話が出ます。
構造上の特徴:画面には利益が表示され、少額なら出金もできます。金額が大きくなった段階で「税金」「手数料」「認証費用」を理由に追加入金を求められ、そこから出金できなくなります。表示されている残高は、そのサイトが表示しているだけの数字です。
判定基準:面識のない相手から勧められた投資先は、それだけで対象外にしてください。実在の金融機関名や有名人の名前が使われていても、連絡経路がSNSやメッセージアプリなら同じです。
本物とほぼ同じ画面の偽アプリや、検索結果の広告に出る偽サイトに、口座情報やシードフレーズを入力させる手口です。
判定基準:アプリは公式サイトからのリンクでインストールする。検索結果の広告からは入らない。ブックマークから入る習慣をつける。そしてシードフレーズを入力させる画面は、例外なく偽物です。正規のウォレット接続では単語を入力しません。
「口座に問題が発生しました」「ウォレットの不具合を修復します」と連絡し、遠隔操作ソフトの導入や鍵の提示を求めます。SNSで取引所への問い合わせを投稿した人に、偽アカウントからダイレクトメッセージが届く形が典型です。
判定基準:取引所やウォレットの正規サポートが秘密鍵やシードフレーズを尋ねることはありません。パスワードも尋ねません。先方から連絡が来た場合は、そのメッセージのリンクを使わず、公式サイトから自分で問い合わせ直してください。
元本保証や月利数%を謳う自動売買ツール、運用代行、ファンド形式の勧誘です。実際には資金を集めて配当を装って支払う構造(後発の資金で先発に払う形)になっているものがあります。
判定基準:暗号資産の運用で元本保証は成立しません。価格変動が前提の資産で確定利回りを約束できる主体は存在しません。また、日本国内で他人の資金を集めて運用するには金融商品取引業の登録が必要です。登録の有無は金融庁のサイトで確認できます。
「上場前に安く買える」という勧誘です。発行者が流動性を引き抜くラグプル、あるいは開発を静かに放棄する形で終わります。
判定基準:①開発者が実名で検証可能か、②配分と解放スケジュールが具体的に公開されているか、③流動性がロックされているか、④上昇の理由が実装ではなく告知だけではないか。ブロックエクスプローラーで保有上位アドレスの集中度を見ると、多くの場合それだけで判断できます。
偽のエアドロップやミント告知でウォレットを接続させ、無制限の使用許可に署名させます。鍵を盗まないので、ブロックチェーンから見れば正当な取引です。取り消せません。
判定基準:署名する内容を読む。何をどれだけ許可するのかがわからない署名は拒否する。使い終わったら許可を取り消す。価値の高い資産は接続用と別のウォレットに置く。
ブロックチェーン上の送金は取り消せません。だから防ぐ段階に力を入れるしかない、という結論になります。
金融庁の免許・許可・登録等を受けている業者一覧(fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html)で暗号資産交換業者の一覧が公開されています。名前が似ているだけの業者もあるため、登録番号まで照合してください。
本人の許諾なく写真と名前を使う広告が多数報告されています。広告からリンク先に入らず、その人物の公式アカウントで発信されているかを確認してください。
少額で出金できることは、手口の一部として設計されています。信頼を作るために最初の出金を通す構造なので、「試せたから大丈夫」という判定は機能しません。
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